その中で1990年代には、吹付けの各資機材を1つの台車に搭載した一体型コンクリート吹付機を開発し、従来、吹付け毎に各資機材をトンネル内の切羽までばらばらに搬入・撤去していた作業ロスを無くしました。

 続いて2000年代には、前記コンクリート吹付機に支保工建込み装置を備えたエレクター付吹付機を開発し、従来のコンクリート吹付機と支保工建込機の機械入替を無くしたことで、一段と作業の効率化が進みました。

 このような過程を経て、エレクター付吹付機はその有効性が認められ、適用できる工事では一般的に使われるようになり、マイナーチェンジを繰り返しながら今日まで使われ続けています。また現在、国土交通省のトンネル工(NATM)の標準工法で使用される機械となっています。

 ところで建設業を巡る現状として、他の業界と同じく建設技能者不足対策や働き方改革推進など各課題に対応しながら、生産性を向上させるという方針が打ち出されています。この方針に沿って、山岳トンネル工事でも顧客からより作業を効率化させるエレクター付吹付機を要望されるようになりました。

 この顧客ニーズに応えるため、従来機の各構成や機能など設計を一から見直し、此度「新型スコーピオンGDX:型式NSCPⅠーGDX」を開発しました。当次世代の機械のご提供により、引き続きトンネル工事を通じて社会に貢献していきます。

第1世代

 走行式の台車にコンクリート吹付機や支保工の建て込み装置を搭載した、多機能のエレクター付吹付機を開発。山岳トンネル工事の複数の作業を一つの機械で行うことで、機械入替無しによる作業時間短縮。施工性が大幅に向上した。

2004年
「EJS」リリース
2005年
「スコーピオンⅠリリース」
2014年
「新型スコーピオン」リリース
2022年
「NSCPⅠ-E」リリース
第2世代
第3世代
● 2024年7月「新型スコーピオン GDX」デビュー

 新型スコーピオンGDXは、特に支保工建込(遠隔・自動化含む)を補助する機能、エレクターの3軸微調整や同調機構および2式の油圧ポンプが備わっています。またオプションで支保ガイダンスシステムも搭載可能。支保工建込作業を効率化します。

 コンクリート吹付では、無線リモコンの採用やCAN通信仕様のコンクリートポンプを搭載。安全性や機械操作性が向上します。

 また長年トンネル工事用建設機械の課題となっているトンネル坑内の機械の粉塵対策や維持管理について、本体の制御盤コントローラ、モニタ化により、部品点数削減による耐久性向上や、操作履歴管理・機械診断・遠隔操作の各機能により、機械維持管理やメンテナンス性が向上します。